医療の現場でよく使われるバイタルは「バイタルサイン」の略称です。バイタルサインは英語で「vital signs」。日本語で「生命兆候」と訳されます。バイタルサインとは、生命活動の基本的な指標となる生体情報のことを指します。これらの数値は、個人の基本的な健康状態を示すものであり、急な変動は緊急の医療的介入を必要とする場合があります。主に以下の4つが基本的なバイタルサインとして知られています。
- 体温 (T: Temperature)
体温は、体内の熱の状態を示します。一般的には、36℃〜37℃とされていますが、個人差があります。体温を測定する時間や食事・運動などの活動、性別、年齢によっても変動します。 - 脈拍 (P: Pulse)
脈拍は、心が1分間に何回拍動するかを示す数値です。成人の正常値は通常60~100回/分の範囲にあります。しかし、個人差が大きく、年齢や体温、運動などの活動内容によっても、容易に数値が上下します。 - 呼吸数 (R: Respiratory rate)
呼吸数は、1分間に何回呼吸をするかを示す数値です。成人の正常値は12~20回/分の範囲とされています。 - 血圧 (BP: Blood Pressure)
血圧は、血液が血管壁にかける圧力を示すもので、収縮期血圧と拡張期血圧の2つの数値からなります。日本高血圧学会によると、血圧が高いと、 将来 「心臓病」 や 「腎臓病」、 「脳卒中」を引き起こしてしまいます。 未来も健やかでいるために、血圧は140/90mmHg未満に保つようにしましょう、といわれています。
これらのバイタルサインは、医療の現場で非常に重要であり、変動や異常が見られると、その原因や病状の進行度を判断する手助けとなります。また、作業療法士のリスク管理でも重要な指標となります。
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