日本リハビリテーション医学会の「リハビリテーション医療における安全管理•推進のためのガイドライン(案)}からリハ部門における安全管理を以下に引用します.重要な部分が多くそのまま引用しています.
リハビリテーションは本質的にハイリスクの分野である。対象者のほとんどは運動器の障害を有しており,全身的な合併症のある方も少なくない。また,知的低下や高次脳機能障害を呈する場合には本人によるリスク管理が困難なことも多い。その一方で,転倒や合併症のリスクを恐れてリハビリテーションを実施しないと廃用に陥るリスクがあるとともに,患者にとっては不利益となる。
https://www.jarm.or.jp/nii/iinkai/sinryo-guide/risk-manage_GL_draft.pdf より引用
- 訓練処方箋に基づくリハビリテーション
[1] リハ部門職員は,最新のリハ訓練処方箋の内容に基づいてリハを実施する。
[2] 訓練処方箋の内容に不備や不明な点がある場合には,迅速に医師と内容確認を行い, 必要に応じて訓練処方箋の修正を求める。- 患者の安全
[1] リハ部門職員は,患者に安全で適切なリハを実施するため,バイタルサインの監視を適宜行い,治療による悪影響に留意する。
[2] リハ科での診療前に,病棟でのバイタルサインチェックを行うとともに,変化点があればその引継ぎを病棟スタッフから確実に行う。- 施設・設備・機器管理
[1] 訓練室のほか屋外訓練スペース,エレベータ,廊下,階段等のリハ実施中の水濡れによるスリップ,判断に迷う掲示・案内表示等へも注意を払い,改善に向け情報提供をする。
[2] 設備・機器に異常がある場合には直ちに使用を停止し,迅速に修理・交換を行う。- 常備すべき器具
[1] ストレッチャー・車椅子
[2] 血圧計
[3] 心電図モニター
[4] アンビューバッグ
[5] 酸素ボンベ
[6] 吸引器
[7] パルスオキシメーター
[8] 救急カート(救急薬品・消毒液・滅菌ガーゼ等)作業療法学生としては臨床実習の準備として十分な理解が必要です.
ガイドラインより「リハ部門における安全管理」

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