対象者および家族と望ましい人間関係を持つ

【一般目標2:対象者および家族と望ましい人間関係を持つ。】
◇◇行動目標:
・・・2-1 対象者および家族の訴えを聞く。
・・・2-2 対象者および家族の訴えを説明する。
・・・2-3 対象者および家族の訴えに応える。

今回は,「対象者および家族と望ましい人間関係を持つ。」がテーマです.上に示したように,「対象者および家族と望ましい人間関係を持つ。」は一般目標で,その行動目標として,「対象者および家族の訴えを聞く。」,「対象者および家族の訴えを説明する。」,「対象者および家族の訴えに応える。」の3つがあります.

ここでは,その3つをまとめて考えてみましよう.実習生としては,以下のあげた二つの点に特に気を付けましょう.もちろん前回までに紹介した一般目標の「常識的態度や責任のある行動を身につける」の「時間や約束を守る」など5つの行動目標はその前提になります.

1.患者さんや家族とのコミュニケーションの基本は一言では聞き上手にあると思います.より正確には傾聴になります.傾聴することを基本に上手に作業療法に必要な情報を引き出していきましょう.くれぐれも相手を責めて厳しく問いただすような詰問調にならないように心がけたいものです.傾聴といわれてもぴんと来ないという人は,ロジャーズ法,クライエント中心療法を調べて参考にするのもいいかもしれません.

2.患者さんや家族の予後に関する質問には細心の注意をはらいます.うかつな解答は厳禁!例えば,「歩けるようになりますか」,「この手は動きますか」など.どのように返すかは,リハビリテーションのチームの中で決っていると思われますので,対応について実習指導者の先生に確認しましょう.病状や今後の治療方針などを説明することをムンテラといいますが,通常は医師による重要な仕事です.

【文献】社団法人日本作業療法士協会養成教育部:臨床実習総論.作業療法臨床実習の手引き 第4版: 社団法人日本作業療法士協会,2010.

http://www.jaot.or.jp/wp-content/uploads/2012/08/rinshoujisshuVer.422203251.pdf

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